▼第5試合/巌流島ルール/3分3R/無差別級
〇照強(大相撲/日本)
押し出し 1R 1分29秒
●城戸康裕(キックボクシング/日本)
照強は、スピードを活かし前に出て攻める相撲で前頭3枚目まで上りつめる。2024年3月に大相撲を引退するも、現在29歳と若く、いまだ燃え続ける闘志をおさえられず同年9月の巌流島に参戦し、TKO勝ちを収めた。
対する城戸は、新旧K-1の両方でトップ選手として君臨してきたベテラン。多彩な蹴り技と抜群のカウンターが武器で、2017年の第2代K-1スーパー・ウェルター級王座決定トーナメントでは準優勝を果たしている。
何と両者の体重差は38kg。大相撲出身の照強が体格では有利、城戸はスピードを活かした戦いで対抗するか。
1R、サークリングする城戸は、サウスポーで構えるが、照強がいきなり押し出。城戸が転落してしまい、転落1。城戸は左ローを蹴っていくが、照強が再び押し出し。あっさりと城戸が2回目の転落。落とされた城戸は’’無理無理’’と大きな声でアピール。必死に逃げる城戸だったが、最後も照強が追いかけますような形で押し出し。これで、照強の勝利となった。
解説の谷川貞治氏は「もうちょっと頑張れよ(笑)」とコメント。城戸は「これは無理、マジで。この感じで押し出し、無理に決まってるじゃん。大相撲だよ、もうちょっと打撃やってよ。そんなに勝ちたかったの?」と問いかける。照強は「勝ちました。6日前に試合が決まって、出来るか分からない中、受けてくれてありがとうございます。漢気に感謝したいと思います。このルールが自分に有利な部分があったけど、このルールは相撲が生かされると思って、相撲が強いと分かってもらえたら嬉しいです」とアピールした。
試合後記者会見 全文
照強(大相撲/日本)
もう少し殴り合えたらと思ったんですけど、向こうが際に下がっていったんで。それだったら押しちゃえばと思いました。(押し出しで決まりました)もう少しプレッシャーをかけてくるのかなと思ったら、一方的に下がるんで。ああなってしまったら、自分の思う壺でプレッシャーをかければいいので。
ーハイキックは?
中盤に出してきたハイキックはかわしたんで、そこは良かったかなと。(想定済?)というか見えたので、練習もしましたけど、うまくかわせてバックブローも出してきたけど、距離を潰しました。課題としてはできた。素人が見たらしょうもない格闘技に見えたかもしれないけど、やっていた感じではそこはありましたね。
ー城戸が押し出しはダメと言っていたが
ダメと言われてもプレッシャーもかけてこないし、あそこまで下がったらね。逆にあれはフリなのかなと。押し出してくれよという。押さないでというダチョウ俱楽部の(笑)。インスタでフラメンコやダチョウみたいな恰好をしているので、そういうフリなのかなと。ケガしないように。
ー終わったら、ちゃんこ食べようと言ってたが
そうですね。試合後に会ったら、拍子抜けするくらいいい人だったんで(笑)。自分も相撲時代は、土俵の外はフレンドリーだったんで。試合場は、また別なので。
ー殺気立っていなかった?
あれ見て、殺気立っていなかったように見えた?立っている人間にしか分からないかもしれませんけど、駆け引きが何かしらあるんです。向こうもインローとかハイキックを蹴ってきましたし、やるべきことをやってああいう結果になった。自分たちの中ではピリピリはありました。
ー今後は?
負けてもないし、練習して強くなって巌流島を盛り上げれば。ずっとやり続けるのは変わらないです。僕は、谷川さんにスカウトされたので誰がきても受けます」
城戸康裕(キックボクシング/日本)
さあ、始めましょう!どんどん質問してください!(この結果に納得いっていない?)納得いくいかないではなく、もっと手前の話。まず、体重差がめちゃくちゃあると。で、それで押し出しって。あれをやられたら勝てるわけないです(笑)。誰もが分かっていることじゃないですか。煽り映像でも、会見でもそれを言ってきて。主催者も怒るなと思っていたので、まさかそれはやらないよねって。めちゃくちゃ緊張したし、こうきたら右を入れてとか。めちゃくちゃやった。短い期間でも、やることやって。入場の時バクバクで、いくぞーとセコンドで盛り上がって。それが、押し出しで終わって。どこかにYouTubeのドッキリでも入っているのかなって。ドッキリでした。
ーこの負けは
何も失ってないです。キャリアに1mmも傷ついてないよ。何ももらっていないし。息も上がってないし、ケガもない。
ー照強が押し出ししないでと言っておいてのやれというフリかと
そんなわけないでしょう(笑)。見てれば分かるけど、ちゃんと構えているし、タックルやられないようにとか、めちゃくちゃ考えてきて。インローとか、顔面ヒザとかめちゃくちゃ考えて用意してきた。でも、相撲で勝負されたら(笑)。でも、そのルールでやったんだから文句を言うなよって。言ってない、俺は。文句じゃない。何も失っていない。これでファイトマネーもらえるから、何でもいい。正直、ファイトマネーいいし。でなかったら、6日前のオファーなんて受けるわけがない。4週間後、中国で試合ありますし。無傷で終わったので、何も失うことがない。
一つ言えることがあるとしたら、場外に粉とか用意してほしかった。粉サイド、とりもちサイド、泥サイドがあって、落ちたら粉だらけとか。ドライアイスとかではなく、そういうのがいい!
でも力士と身体がぶつかると、無理無理。どんと押されたら吹っ飛ぶ。場外なしか、3回までじゃなくて10回までにしてほしい。10回あれば18秒に1回なので、それまでに蹴りを効かせる。
ー駆け引きはあった?
めちゃくちゃありました。KOを狙っていたし。でもうまかったのは、攻撃をもらわないように距離をあけているんです。土俵の立ち回りがうまいんですね。足使えば逃げられると思っていたけど、そこはうまかったですね。
1回目の転落はホントに気が付かずにヤベーと思いましたが、2回目は少しオーバーに転んでしまいました。会場が受けていたので、それで十分です。あれがエンタメだと。4週間後に向けて、オッケーです。
ー蹴りが入らなかった
もらわない作戦だったんでしょうね。リングだったら詰まるんですけどね。リングとかケージだったら、勝負論が出てきます。でも、勝った負けたとかなくないですか。
ーウキペディアには
載るのかな。84戦やっているので85戦目になるんですかね。100戦を目指しているので、ウキペディアは戦績に入れてもらって1押し出しで!(押し出されでは?)ああ、そうか。1押し出されで!
ー足を使ったら押し出されない自信があった?
でも、スピードもあったんで場外に出してやろうという戦法で、こられたら無理じゃないですかね。コーナーを背負った戦い方では、リングがないから詰められたら無理だなと。100歩違って、相手の戦法が分かっていても勝てない。結果は同じ。何発かローキックは当たるかもしれないけど、押し出されます。まあ、受けたからいいや。
ータッグを組むのは?
それも、面白いね。
ーマイティ・モーをKOした体格の小さいガオグライになろうとした?
このルールだったら、ガオグライも押し出されていますよ。寄り切りで負けですね。ただただ面白かった」
大会概要
能登半島地震チャリティ・イベント
JAPAN MARTIAL ARTS EXPO PROLOGUE
開催日時:2024年10月19日(土) 12:30開場 14:00開演
会場:横浜BUNTAI (〒231-0032 神奈川県横浜市中区不老町2丁目7番1)
主催 :Japan Martial Arts Consortium
【当日券|会場で販売しております!】スタンド自由席:税込4,000円、アリーナ税込11,000円で会場で販売中!
【視聴方法】12:45 日本国内 12:30配信開始(日本国内独占・無料)
https://video.unext.jp/livedetail/LIV0000006877?rid=FS00040
大会公式サイト:https://jmaexpo.com/
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